体臭とは「体の中から出ているニオイ」だけではありません。
確かに体臭の元となる「ニオイ物質」は体から出てくる分泌物、汗や皮脂に含まれるということなので…それが原因ではあります。
ただ、その瞬間に体の中から出てきたニオイ物質だけが臭うわけではありません。
すでにそこにあるニオイ物質や、身体の外に出てきてから別種のニオイ物質になってしまって強くて悪いニオイに変性するものもあります。
つまり、体臭を一つの側面だけで捉えてはいけないということです。
例えば、身体の表面のケアだけを頑張れば、ニオイに悩まされなくなるということではないのです。
体臭とは大きく分けると以下の3つの合計になります。
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その瞬間に体表に分泌されるものに含まれるニオイ物質
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すでに肌の上に存在しているニオイ物質
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衣類に蓄積しているニオイ物質
2,3は体の中から体表に分泌されたままの状態のニオイ物質の他に、外気に触れて空気中の酸素によって酸化され、より悪いニオイに変性したものがあります。
また、体表および衣類に存在している雑菌の関与によって、より悪いニオイに変性したものも含まれます。
体臭の原因は大きく3つに分けられますが、見落とされがちな「衣類に蓄積しているニオイ物質」について掘り下げていきます。
体臭発生ポイントが触る部分に衣類の蓄積臭が溜まる
体臭の元々の原因は体の中から分泌されるモノであり、それらがどこから分泌されているかを的確に捉えて、その場所のケアをすることが大事になってきます。
汗は汗腺のある場所、皮脂は皮脂腺がある場所から分泌されます。
それらが全くない場所も体の中にいくつかありますが、ほぼ全身のどこにでも感染や皮脂腺の出口はあります。
しかし、人によってあるいは場所によって、汗や皮脂の発生する量には違いがあります。
汗や皮脂に含まれるニオイ物質の量も同じく、場所によって違ってきます。
そしてその量の違いが、「部分部分の体臭強度の違い」になってきます。
衣類においても分泌物がたくさん出る部位には、それらが多く付着するからこそ「蓄積臭の発生場所」になると考えた方が良いです。
脇の下がクサイと一律に考えてはいけない
脇の下はワキガ臭の主な発生場所です。
それはアポクリン腺という特殊な皮脂腺が多くある場所であり、脇を閉じていることが多いことから、湿気っぽく、雑菌も繁殖しやすくなっています。
またアポクリン腺だけでなく、エクリン腺という普通の皮脂腺も多いし、汗腺も多くあります。
様々なファクターが集中することから、確かに体臭発生の重要ポイントであるといえます。
しかし、ワキガ臭やワキガではなくても雑菌関与のニオイ、例えば
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生臭い
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雑巾のようなニオイ
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腐敗臭
という悪質なニオイは脇の下以外の場所でも発生します。
また、例え脇の下のニオイがあっても、それ以上に強いニオイ、表立つニオイが他の場所で発生することも普通にあります。
特に首周りから胸や背中の中央部分というのは、普通に暮らしているとかなり鼻に近い位置にあります。
そのため、順応が働き自分ではよく分からないというのが当たり前です。
順応についてはこちらに詳細が書いてありますので、ご覧ください。
さらにいえば、皮脂系のニオイに関しては、その強い弱いは別として、ニオイを構成している物質は誰でも似たり寄ったりなので、ワキガ臭や足臭のように際立って表立つニオイではありません。
だから自分で感じている以上に周りに伝わっている可能性があります。
蓄積臭は体臭のボリュームを増長する
洗濯の仕方が悪いと、身体から分泌されて出てきた汗や皮脂、その中に含まれているニオイ物質が衣類に蓄積していきます。
特に皮脂系のニオイ物質は難水溶性物質であり、水の溶解力や洗濯機の機械的作用では衣類から除去することができません。
汗というのは、その質にもよるのですが、分泌されたばかりの汗で分量が少ないときは「水っぽいニオイ」に感じられます。
しかし分泌量が多くなると、その中に含まれる酢酸やアンモニアの分量も当然多くなります。
そして、ある一定のボリュームを超えると閾値限界を超え、人間の嗅覚で感知できる「ニオイ」になってしまいます。
考えておかなければいけないことは、酢酸にしてもアンモニアにしても、その他の水溶性ニオイ物質にしても、汗に含まれる水分が揮発するときに一緒に揮発してくれません。
そのニオイ物質だけが肌や衣類に残ってしまう場合もあるということがあります。
また、界面活性剤をそれらのニオイ物質にぶつけようと思っても、普通の市販洗剤を洗濯水の中に溶かし込むという方法では、ニオイの元にたどり着いてくれません。
結果、前に着用した時に付着したニオイ物質がどんどん蓄積していき、それが蓄積臭になるという寸法です。
そして蓄積しているニオイ物質の量は、状況によっては一日の皮脂分泌量よりもずっと多くなります。
そのため、日々洗濯の時にニオイ物質をしっかり除去することが大事であり、それが出来ていないと体臭をより強いモノに印象付けてしまいます。
また、汗もかいていないのに朝から体臭が気になるとか、通勤の電車に乗った途端に周りから臭がられるという場合があります。
これは身体からのニオイではなくて、衣類に最初からあるニオイが体温や環境温度の上昇で一気に揮発して起こっている場合が多いです。
自分の衣類のニオイに気が付かない
洗濯してもニオイが取れない…と悩んでいる人もたくさんいます。
しかしそれ以上に、ひどいニオイの衣類を着ているのに気が付いていない人がたくさんいます。
「検査用Tシャツを着ているときは何か分からないけど体臭が出ませんでした。
この状態で検査できるのですか?」
と問診票に書いてくる人がとても多いです。
自分の衣類のニオイに慣れてしまっている
ご自身で綺麗に洗ったつもりの衣類に「ニオイ成分」がたくさん蓄積しているため、普段から体臭を強く感じているのです。
逆に検査用Tシャツは新品を3度も熱湯洗浄して完璧にニオイ物質を除去しているため、それが「実感としてのご自身の体臭の差」として表れているだけなのです。
普段は自分の衣類に対して順応(いつも嗅いでいるニオイを感覚的に遮断してしまう生体の機能)が働いています。
それが当たり前と思っている人でも、一度本当の「無臭の衣類」を経験すると、順応がリセットされて本質を垣間見てしまうのです。
順応についてはこちらに詳細が書いてありますので、ご覧ください。
新品の衣類も無臭ではありえない
「新品の衣類を着てもあまり変わらない」とおっしゃる方もいますが、実は新品の衣類にも様々なニオイ物質が付着しています。
むしろ、わざと塗っているのではと言いたくなるものもたくさんあります。
検査用Tシャツも、購入時点では
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青臭いニオイ
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酸っぱいニオイ
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機械油のようなニオイ
上記のニオイがしますし、無洗浄のままGCMS分析にかけると様々なニオイ物質を検出します。
このニオイの原因は、他にもありますが下記になります。
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サイジング剤(繊維をピッっと伸ばして艶やかに見せる薬剤)
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糊
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染料
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縫製時に付着した成分
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収納されていたビニール袋の成分
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洗浄が足らずに残る原料臭
また自宅の収納品についても、プラスチック収納ケース、タンスなどの中に入れておくと体臭や雑菌関与臭の他にも、環境から移ったニオイ物質が付着することもあります。
「新品=無臭」ということはあり得ません。
普通に洗ってもニオイ物質が取れず蓄積する
「毎日ちゃんと洗濯しているのに、なんだか服からイヤなニオイがする…」
実はそれ、普通に洗っても落ちないニオイ物質が、少しずつ蓄積しているせいかもしれません。
当店ではそんな蓄積臭に対応した消臭効果に優れた洗剤を取り扱っております。
蓄積臭に悩んでいる人は試してみてください。
蓄積臭に効果のある洗剤について詳しく見る
ここでいう「普通に洗う」とは、市販の洗剤を使って、使用方法に沿って家庭用洗濯機で洗うことです。
それでもなぜニオイが残るのかというと、体から分泌される皮脂が大きく関係しています。
皮脂は汗をかいてもかかなくても毎日分泌されるもので、ニオイの原因となる物質が多く含まれています。
しかもこの皮脂は油分であるため、水とは混ざり合わず、単に水で洗っただけではほとんど落ちません。
これが、普通に洗濯してもニオイが残ってしまう原因のひとつです。
洗剤が果たす本当の役割とは?
ここで登場するのが「洗剤」です。
洗剤の主成分である界面活性剤は、水と油が混じり合わない性質を打ち破り、油汚れを水に溶け込ませる役割を持っています。
簡単に言えば、「水に油をなじませて落とすための橋渡し役」です。
水に溶けやすい汚れであれば、界面活性剤がなくても水や洗濯機のもみ洗い機能で落とせるのですが、皮脂のような油性の汚れはそうはいきません。
特に衣類に染み込んだ皮脂は、生地の奥深くにまで入り込み、ちょっとやそっとでは取れないのです。
市販洗剤ではニオイ物質まで落としきれない
ところが、ここでひとつ問題があります。
最近主流となっているコンパクトタイプの洗剤は、少量で洗えるというメリットの反面、界面活性剤の濃度や効果が不十分なことが多いのです。
さらに深刻なのは、「ニオイ物質を的確に分解・除去する成分」を配合している洗剤は、実は市販品にはほとんど存在しないという点です。
つまり、多くの人が「清潔にしているつもり」でも、実際には落としきれていない皮脂汚れやニオイ成分が、洗濯のたびに衣類に蓄積している可能性が高いのです。
日本の家庭用洗濯洗剤市場の現実
TVのCMでは抗菌洗剤や消臭剤のCMがたくさん流れていて、そういうモノを使えばニオイ汚れも取れる気になっていませんか?
以下の資料を見てください。
コンパクト洗剤隆盛の現代ですが、日本の家庭用洗濯洗剤市場は機能性を持たせた洗剤というものに活路を見出そうと躍起になり、様々な「サブタイトル」がついた洗剤が、毎シーズンのように新発売されています。
「消臭」と銘打つ洗剤は意外と少ない
上のグラフは日本の大手ライフケアメーカ―製品のうち、洗濯洗剤商品表示にサブタイトルを付けているものの売上推移(2018年4月~2019年5月)です。
「消臭」と銘打っている者の比率が少ないのが意外ですよね...
直近データ(2018年〜2019年)は以下の通り。
1)抗菌・抗ウィルス対応 9.4%
2)(固有名詞のついた)洗浄 8.4%
3)無添加・自然派 3.5%
4)部屋干し用 0.6%
5)消臭 0.5%
消臭とサブタイトルのついた洗剤はわずか0.5%しかありません。
実際、「消臭」と銘打ってなくても「抗菌」とか「部屋干し用」としているものも、「消臭」を兼ねて売っているという側面もあり、テレビCMでは一緒くたにして宣伝しています。
しかし実のところ、「抗菌」も「部屋干し」も、衣類に付着している「菌」に対応しているだけです。
つまり「抗菌剤」を配合しているだけです。
菌がクサイわけじゃない
衣類にしても、その他の環境下においても、「菌」がクサイわけではありません。
確かに菌が排出するニオイ成分というモノもありますが、だからと言ってニオイの元は「細菌由来」が全てというわけじゃないのです。
菌を滅してもニオイ物質は無くなりません。
そして衣類に付着しているニオイ物質は身体からの分泌物です。
ニオイに悩む人の衣類には「消臭」が必要
消臭と言う現象は、ニオイ物質そのものを除去したり、変質させてニオイの無い物質に変えることで効果が表れます。
例えば一日着用した衣類に対して抗菌・除菌したとしても、ニオイ物質がその場に残っていれば、クサイ状態は相変わらずクサイままです。
そのため、体臭を気にしている人、ニオイに悩んでいる人の衣類は「抗菌・除菌」だけでなく「消臭」と言う現象が必要なわけです。
実際、当店では消臭効果に優れた洗剤を取り扱っております。
衣類のニオイに悩んでいる人は試してみてください。
消臭効果のある洗剤について詳しく見る
消臭と言う現象は上記の通り、ニオイ物質そのものを除去するか、ニオイの無い物質に変質させるかを実現しなければなりません。
例えば一人分の洗濯物を30ℓのお水に10ccのコンパクト洗剤を投入したとすると、お水の中の洗剤の濃度は10/30,000ですから、0.03%になります。
コンパクト洗剤のうち、界面活性剤の濃度が一番濃い物でも大体60%程度。
つまり、洗濯水の中に0.018%の界面活性剤しか入っていないことになります。
その0.018%がニオイ成分のある場所を見つけ出して、ソコの界面を壊してくれるか、というと、難しいのではないかと思えます。
体臭に悩んでいる人の多くは「衣類のニオイ」について甘く考えています。
確かに衣類の蓄積臭というモノは体臭の副次的産物ではあるけれども、これが体臭をひどくしているということを見逃してはいけません。
検査ユーザー1,500人のうち、97.8%に蓄積臭がある
検査ユーザー1,500人(男性613人、女性887人)のうち97.8%(男性609人99.3%、女性859人96.8%)において衣類に蓄積臭があり、そのことが体臭の印象を更に悪くしているという事実が判明しました。
体臭検査では、GCMS(ガスクロマトグラフィー質量分析)分析に行った場合に、臭気物質の検出が限りなくゼロに近い状態まで洗い上げた、無臭の検査専用Tシャツを24時間着用します。
ユーザーから提供される、同じく24時間着用した私物のTシャツあるいは肌着があり、感応検査における比較検体となります。
蓄積臭があると判断する条件は、公的な臭気判定(臭気感応試験法)を行い、検査用Tシャツの数値評価を基準として、私物の臭気強度あるいは不快度の強さです。
あるいは不快(両方共というケースも含む)であるという方向(右方向)に進んだ場合としました。
以下に、上半身においての蓄積臭が溜まりやすい場所を、それぞれの蓄積臭発生比率と共に明示します。
(ほとんどの検体においてに複数の指摘となっています)
「洗濯方法が悪くて衣類に臭気物質が蓄積する」という事態は、コンパクト洗剤隆盛の現代において、日本人全てに当てはまる状況と容易に想像できます。
蓄積臭は、元々は自分自身の体臭原因物質(分泌物)が原因です。
また蓄積臭は総じて体臭強度を強く、そして悪く印象付けますので、上記ポイントを踏まえて衣類の消臭ケア(蓄積臭除去)を行う事で、体臭の印象を良くすることができます。
ここで自分自身の蓄積臭(つまり体臭)の質(ニオイタイプ)を確認する方法をお教えします。
蓄積臭の質を確認する方法
その1
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お風呂に入る前に脱いだ衣類をこたつに入れる。
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体はいつもより念入りに洗う。
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お風呂を出てから30分程待ち、こたつの中の衣類の上記ポイントを嗅ぐ。
(入浴後すぐだと石鹸やシャンプーのニオイがあり、よく分からない)
その2
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脱いだ衣類を後から確認できる場所に保管しておき、上記方法で入浴を済ませ、30分経過を待つ。
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脱いだ衣類の上記ポイントに、ドライヤーの熱風あるいはスチームアイロンの蒸気を当てて、立ちのぼるニオイを嗅ぐ。
その時に感じるニオイが、第三者が感じるアナタの体臭という事になります。
スチームを当てる方法は、貸衣装メンテナンス工場で実際に行っています。
蓄積臭の質を確認するのも大事ですが、発生場所のケアをすることも大事です。
ニオイ発生場所のケアをすることが大事
まずは体臭の発生ポイントを明確にして、その場所の蓄積臭を除去してこそ「消臭洗濯」となるわけです。
キチンと洗濯して無臭の衣類を着ることこそ、無臭生活の第一歩であり、最も簡単で最も効果的な体臭対策です。
体臭検査を行えば、アナタの体臭発生場所は明確になります。
無臭の衣類を実現したいという方は、遠慮なく私にご相談ください。
もしご相談したい場合、検査の流れは以下になります。
検査プロセスの流れ
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申込~検査キットが届く
当サイトからお申込いただきます。
2〜3日で検査用Tシャツや問診票などが入った「検査キット」が届きます。
※中身が分からない様に、無地の段ボールでお送りします。
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検査用Tシャツの着用~返送
検査用Tシャツを24時間着用いただき、キット内の密封袋に入れ、指定された私服や問診票と共に当社までご返送ください。
当社までのキット返送はお客様負担でお願いいたします。
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結果到着~実践
約2~3週間で、検査結果データ・体臭改善マニュアル・体臭改善アイテムがご自宅に届きます。
各マニュアルや消臭アイテムで体臭対策を実施し、根本解決を目指します。
検査後のアフターフォローは無料です。
改善の実感が掴めるまで徹底サポートいたします!
体臭検査を申し込んだ方のお声
実際にご利用いただいたお客様の声を一部ご紹介いたします。
詳しくはこちらをご覧ください。
検査をして正確に判断しよう!
当社の体臭検査では、単に調べるだけではありません。
お一人おひとりに合わせた改善プログラムを丁寧にご提案いたします。
体臭検査を選ぶと分かること
1)体臭全体の強さ(6段階評価)
2)体臭全体の不快度(6段階評価)
3)タイプを含む体臭全体のイメージ
4)接近限界距離(0.5m~数m)どれだけ離れている人まで体臭が感知されてしまうかの目安
5)強度(弱・中・強の3段階評価)
6)体臭の発生場所と、それぞれの強度・不快度及びニオイのイメージ
7)体臭の原因物質と物質ごとのニオイ傾向
8)体臭の改善策
検査の内容
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部分感応検査
40℃に加熱した液体を直接嗅いでニオイの「質」を調べます。 -
部分強度測定
身体の部分ごとの臭い強度を数値化して測定します。 -
ガス検知管検査
特定悪臭物質を選定して、1つずつ有無を調べます。 -
GCMS臭気物質分析
高性能専門機器を使用して体臭の原因となる臭い物質の種類と量を測定します。 -
pH測定
分泌物のpHから、表皮状態や雑菌の有無を考察します。 -
全体感応検査
体臭全体の強さや印象、および体臭の到達距離を測定します。 -
消臭原料生成
臭気物質に合わせた消臭成分を選定して消臭原料を製造します。 -
消臭実験
検査用Tシャツをサンプルにして消臭効果の実証実験を行います。 -
洗浄実験
ユーザーの私物をサンプルにして、洗濯時の消臭効果実験を行います。
検査結果と改善プログラムは、データシートで届きます
このような悩みがあるなら体臭検査を実施してみましょう
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身体のケアを頑張っているが改善されない...
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服が臭うような...