体臭に悩んでいる人の多くは「衣類のニオイ」について甘く考えています。確かに衣類の蓄積臭というモノは体臭の副次的産物ではあるけれども、これが体臭をヒドクしている、ということを見逃してはいけません。
という、締めの言葉で終わった前回ブログですが…前回と前回で「体臭とはなにか?」と言う考察シリーズの、シリーズ内シリーズとして「衣類のニオイ」について、深めの考察をしてきました。
このシリーズは絶対に続けて読んでほしいので、もし前回・前々回のブログを読んでいない人は、先にそちらを読むこと! 下記URLから行けます。
さて、その続きです。というか、ここからが今シリーズの本題。
体臭発生ポイントが触る部分に衣類の蓄積臭が溜まる
「体臭とは何か?その2」で、体臭の元々の原因は体の中から分泌されるモノである、と書きました。そして、それらがどこから分泌されているかを的確に捉えて、その場所のケアが大事とも書きました。
汗は汗腺のある場所、皮脂は皮脂腺がある場所から分泌されます。それらが全くない場所も体の中にいくつかありますが、ほぼ全身のどこにでも感染や皮脂腺の出口はあります。
しかしながら、人によって、或いは場所によって、汗や皮脂の発生する量には違いがあります。汗や皮脂に含まれるニオイ物質の量も同じく、場所によって違ってくる。そして、その量の違いが「部分部分の体臭強度の違い」になってきます。
衣類に於いても分泌物がたくさん出る部位には、それらが多く付着するわけで、だからこそ「蓄積臭の発生場所」になると考えた方が良い。
まあ当たり前のことなので、体臭検査を既に受けた方については今更お伝えするほどの事ではない。けれども、まだ検査を受けていない方は、そのことをシッカリ認識してほしいです。
そして、そこには一つの幻想があります。
脇の下がクサイと一律に考えてはいけない
脇の下はワキガ臭の主な発生場所です。それはアポクリン腺と言う特殊な皮脂腺が多くある場所であり、脇を閉じていることが多いことから、湿気っぽく、雑菌も繁殖しやすい。またアポクリン腺だけでなく、エクリン腺という普通の皮脂腺も多いし、汗腺も多くある。様々なファクターが集中することから、確かに体臭発生の重要ポイントであると言えます。
しかし、ワキガ臭やワキガではなくても雑菌関与のニオイ、例えば、生臭かったり、雑巾のようなニオイだったり、腐敗臭だったり、という悪質なニオイは脇の下以外の場所でも発生します。また、例え脇の下のニオイがあっても、それ以上に強いニオイ、表立つニオイが他の場所で発生することも、普通にあります。
特に首周りから胸や背中の中央部分というのは、普通に暮らしているとかなり鼻に近い位置にあります。だから、順応が働き、自分ではよく分からないというのが当たり前です。さらに言えば、皮脂系のニオイに関しては、その強い弱いは別として、ニオイを構成している物質は誰でも似たり寄ったりなので、ワキガ臭や足臭のように際立って表立つニオイではない。だから自分で感じている以上に周りに伝わっている可能性がある。
…とまあ、脅かすのが目的ではないので、先に進みます。
蓄積臭は体臭のボリュームを増長する
お洗濯の仕方が悪いと、身体から分泌されて出てきた汗や皮脂、というか、その中に含まれているニオイ物質が、衣類に蓄積していきます。魔にも書いた通り、特に皮脂系のニオイ物質は難水溶性物質であり、水の溶解力や洗濯機の機械的作用では衣類から除去することが出来ません。また界面活性剤をそれらのニオイ物質にぶつけようと思っても、普通の市販洗剤を洗濯水の中に溶かし込むという方法では、ニオイの元にたどり着いてくれません。
結果、前に着用した時に付着したニオイ物質がどんどん蓄積していき、それが蓄積臭になる、という寸法です。そして、蓄積しているニオイ物質の量は、状況によっては一日の皮脂分泌量よりもずっと多くなります。だから、日々、お洗濯の時にニオイ物質をシッカリ除去することが大事であり、それが出来ていないと体臭をより強いモノに印象付けてしまいます。また、汗もかいていないのに朝から体臭が気になるとか、通勤の電車に乗った途端に周りから臭がられる、なんていう場合は、身体からのニオイではなくて、衣類に最初からあるニオイが体温や環境温度の上昇で一気に揮発して起こっている場合が多い。
ニオイ発生場所のケアをする
体臭検査を行えば、アナタの体臭発生場所は明確になります。また自分で調べる方法も、この後のブログで書きますが…待てない人は私に相談してください。まずは体臭の発生ポイントを明確にして、その場所の蓄積臭を除去してこそ「消臭洗濯」となるわけです。
キチンと洗濯して無臭の衣類を着ることこそ、無臭生活の第一歩であり、最も簡単で最も効果的な体臭対策です。無臭の衣類を実現したいという方は、遠慮なく私にご相談ください。
今シリーズはここまで!